非機能とは
非機能とは、ISO/IEC 25010:2011での品質特性でいうと、機能適合性以外に該当する。
したがって、非機能テストとは、機能適合性以外の品質特性を満たしているかをテストするテストとなる。
品質特性 | 説明 | 機能/非機能 |
---|---|---|
機能適合性 | 機能がニーズにどのくらい適合しているか | 機能 |
性能効率性 | システム実行時に効率的に資源をつかっているか | 非機能 |
互換性 | 他のシステムと適切につながり、共存できるか | 非機能 |
使用性 | 製品自体が技術的にどのくらい使いやすいか | 非機能 |
信頼性 | システムがどのくらい期待通りに使える状態にあるか | 非機能 |
セキュリティ | システムがアクセス制御とデータ保全を行っているか | 非機能 |
保守性 | システム保守・修正が容易か | 非機能 |
移植性 | 異なる環境にシステムを移すことが容易か | 非機能 |
各品質特性を検証するテスト
品質特性 | テスト方法 | テスト説明 |
---|---|---|
性能効率性 | 性能(レスポンス)テスト | 処理結果が設定の時間内に返ってくるかどうか確認する |
性能効率性 | 負荷テスト(ロード)テスト | 同時多重実行などの負荷状態で、システムが正常に動作するか確認する |
性能効率性 | ストレステスト | メモリやディスク等のリソースが限界に近づいた状態で、システムが正常に動作するか確認する |
性能効率性 | キャパシティテスト | データ量の増加に対して、レスポンスの変化、特にバッチ処理時間が所定内に収まるか確認する |
互換性 | 互換性テスト | ・色々なブラウザで、同じようにWeb画面が表示されることを確認する ・OSがバージョンアップしても、アプリケーションが問題なく動作することを確認する |
使用性 | ユーザビリティテスト | ・マニュアルを見ずに直観的に操作できるかを確認する ・困ったときに、マニュアルやヘルプで容易に対応できるかを確認する ・業務の進行にシステム操作が合致しているかを確認する |
信頼性 | ロングランテスト | 一定期間継続的に実行を続け、問題が起きないことを確認する |
信頼性 | 耐障害性テスト | 多重化されたシステムの一系統に障害が起きた場合に、他の系統よりそのまま業務が継続できることを確認する |
信頼性 | 回復テスト | ある障害を想定し、それが発生した状況から回復するまでの時間が設定の時間内であることを確認する |
セキュリティ | ペネトレーションテスト(侵入テスト) | システムにネットワーク経由で侵入を試みることで、システムのセキュリティ強度や弱点を確認する |
セキュリティ | ファズテスト | エラーが含まれるリクエストを無作為にシステムに投入することで、システムに脆弱性がないことを確認する |
保守性 | 保守性テスト | システムに指定の変更を加えることがどのくらい容易であるかを確認する |
移植性 | 移植性テスト | システムを別環境に移して運用することがどのくらい容易であるか確認する |
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